毎日はおもろい!そういえるようにね。
2007/12/11
本屋さんの推薦文にやられた!
閉鎖病棟~帚木 蓬生~
いつものように会社の近くにあるリブロで文庫本探しをしていた時、本屋スタッフさんによる「身体が震えました」「素晴らしい読書体験」という手書きの推薦コメントを見つけて、ほんまかいな。と思いつつ買ってみた。
本屋さんスタッフには、本ごとの利益率は一緒だから余程のベストセラーじゃない限り「これを売りなさい」みたいなことはない。なので、彼らの推薦文は、「いろんな人にこれ読んで欲しいなあ」みたいな気持ちの表れだと思う。だから、売り上げランキングよりも、推薦文のある本を僕は読みたくなる。
で、閉鎖病棟なんですけど。作者の姿勢に頭が下がったというか、素晴らしいです。
これ以上書くと、この本を読む価値が下がるので止めておく。
よく書評とか推薦文とかでコンセプトや作者の姿勢みたいなことに言及しているものがありますが、
「そうなんだ」と思って読む本と、読んでから作者の意図を考えた方が良い本がある。
で、この小説は、絶対に後者。
読んだ後にこそ価値があるというか、読んだ後に色々と自分なりに考えることに価値があると思う。
そこで改めて本屋さんの推薦文を考えてみると、情報の絶妙な匙加減に驚かされる。
ただ売りたいことだけを考えると、コンセプトとか、作者の姿勢とかを言いたくなる小説なんですけど、読み手のことを考えて、与える情報に抑制を効かせている。
これぞ、相手のことを考えたコミュニケーション。
いやあ、凄く勉強になった。
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