
半島を出よ
最後に読んだのが「五分後の世界」だから、恐らく10年ぶりくらいに村上龍の小説を読んだ。
結論。僕はかなり楽しく読んだ。
島田雅彦の解説にあった「村上龍は狩猟系作家だ」に激しく同意。
そして、その解説に出てくる「肉体」というコトバにぴんときた。
そうそう、この小説は、肉体を大事にしている。
読み手が映像化しやすい。
「痛さ」や身体の振るえが物凄く伝わる。
いやはや、良いものを読みました。
それが本当かどうかは分からないけれども、北朝鮮という国が、テレビや新聞から伝えられるものよりも、ずっと掴めた。それは、村上龍が、北朝鮮のコマンドをひとりの人間としてを取り扱っているからかもしれない。
僕は、日本以外の国をなんとなく知ってはいるが、そこにいる人々はどんな人なのか全くわからない。旅行したり、ちょっと暮らしたりしても分からない。勿論、小説を読んだってわからない。
だけど想像することは出来る。
だからこそ、その想像の元になる情報(体験含む)へのリテラシーが大事なんだなあ。と、この小説を読み終わって、改めて感じた。
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