毎日はおもろい!そういえるようにね。
2007/11/29
装丁に惹かれて
ららら科學の子
この本が単行本として出ていた頃、本屋に行く度に、「素敵な装丁だ」と思って、買おう、買おうと思っていたのだけど、あの矢作俊彦だし。。
矢作作品は何冊か読んでいて、その何れの印象も「なんつうか。もうちょっと素直になれんのかいな」というもので。。あの矢作ハードボイルドが、僕には相当に鼻につくニヒルだったので、装丁にはもの凄く惹かれるが、買おうかどうか逡巡したあげく、結局買わない。というのを繰り返していた、僕にとっては因縁深い小説。
で、文庫版も同じ装丁だったので、書店で見つけた時は、嬉しかった。
かなり、わくわくしたもの。
で、読み終わった。
「やっぱり、矢作ワールドや」
まあ、昔に読んだものよりかは、なんと言いますか、控えめな感じだったのですけど。。
この人は、「フラットに今の日本を描こう。そういう客観的な姿勢を伝えよう」と、するんですけど、心の中ではやっぱり今の日本を受け入れられないんじゃないか?
という風に思えてならない。
つまり、変な意味で大人になっている気がする。
「今時、全共闘の云々持ち出してもなあ、どうかなあ」
みたいな、慎み深さ!?も感じるし。。
なんだろうなあ。物語としては、とても良くて、好きなんですけど。。
すっきりしない。そんな感じです、ハイ。。
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