毎日はおもろい!そういえるようにね。
2007/11/22
おとなが感じる「理不尽」について
昭和歌謡大全集
「半島を出よ」を読んだついでにこの本も読んでみた。
この作家特有の粘着質なトーンはなく、馬鹿馬鹿しくて、オバちゃんをコケにしているところが、かなり割り切って書いている印象を受けた。
良い意味で力の抜けた小説。
しかし、この作家の外に向かうモチベーションは何なのか?
僕は、それは、「怒り」だ。と思う。
大人になってあらゆることの「理不尽さ」に腹を立てるひとって多いと思うのだが、大体においてその「理不尽さ」は、自分たちの蒔いた種によるものが多い。
つまり、妥協の産物。だと、思うのだ。
「まあいいか」とか「面倒臭い」とか、そういう小さな妥協の積み重ねが、「理不尽さ」になって跳ね返ってくる。僕は、そう思う。
世の中のことをまだあまり知らない頃、理由もなく外に向けられた怒りを持っていたような気がする。大人たちが上から「若いねえ」とか言ってくるあの時代。あの時代に感じた「理不尽さ」は、大人たちの感じるそれよりか健全だと思う。
そして、今僕は、その大人と呼ばれる歳になったんだなあ。。と、気付いて、ちょっと複雑な気分になった。。。
話が飛んだが、村上龍からは、「健全な怒り」を感じる。そして、彼の感じる「理不尽なこと」に、僕は共感してしまう。
多分、妥協の産物を日々産み出しているひとには、理解出来ないんじゃないかなあ。
僕は、えらそうなことを言っているなあ。。。
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